●アパート建設の留意点 | |
【問】 | 自宅敷地を活用して、アパートを建てたいと考えています。その際の留意点についてアドバイスをお願いします。アパートの外観も昔とだいぶ変わったようです。現在の傾向などについても教えてください。 |
【答】 |
アパートは建築基準法や都市計画法などの法的用語では「共同住宅」となります。手順としては、計画地がどの地区・地域に位置するか、前面道路の状況や幅員、敷地の広さや形状などを基礎調査します。都市計画法や建築基準法、関係条例などに照合し、計画通り建築可能か、また、どの程度の規模(面積や高さ)が可能であるかの判断がまず必要です。
型式としては、マンション、レジデンスといった高級住宅から木造平屋のアパートまで種々あり、一戸の間取りにしても家族用から単身者用まであり、各戸の玄関まで出入り自由のオープン型や、共用玄関で種々のチェック機能を持つ保安型のものもあります。 構造的には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などに分類できますが、それぞれ特徴をもっています。1、2階建てアパートでは、木造、鉄骨造での施工が多くなっています。工事費の経済性、工期の短縮などからですが、隣室、上下室からの音や震動に対して、床、壁、天井などに防音材を充てんしたり、ボードを二重張りにしたりするなどの対策が必要です。 また、工事費と関係してきますが、特に配管材、屋根材、外壁材などはできるだけ耐久性を考えて選んでおきたいものです。 さて、アパートは賃貸が目的です。周辺の賃貸状況と建物のグレードを加味し、賃貸料を決めますが、投資した資本を何年で回収できるかという採算を考えなければなりません。入居率は何割程度か、不動産取得税・都市計画税・固定資産税などの税金や保険料、修繕費を含めた維持管理費も必要となります。 以上のような点を考慮し、計画することが必要です。「住宅難」の時代は終わり、最近は環境が良く、買い物に便利、清潔で静か、そんな住まいを入居者は好んでいます。賃貸側も、若い人を対象として計画する傾向が多くみられ、ヨーロッパやアメリカンスタイルでデザインし、カラフルで楽しい、個性豊かな外観にしています。 質の良い住居を提供し、質の良い賃借人に入居してほしいと考えるようになっています。 |